「次世代フォーマット画像」って何?画像切替ってどうすりゃいいの?
Googleのページスピードインサイトをはじめ、様々なSEOツールでおすすめされるのが、「次世代画像フォーマット」の使用です。
次世代画像フォーマットには、具体的には以下のような種類があります。
などがあります。
現在、ウェブで使われている一般的なフォーマットは以下のようなものです。
- JPG
- GIF
- PNG
次世代画像フォーマットは、現行の画像フォーマットとどう異なり、切り替えたい場合はどうすればいいのでしょうか?
次世代画像フォーマットの紹介
以下では、有名な次世代画像フォーマットの3つを紹介します。
JPEG 2000
JPEG 2000とは?
JPEG 2000はjpegの後継として開発されたフォーマットです。次世代といっても、既に発表から20年が経過しています。
JPEG 2000の特徴
JPEG 2000にはjpegのノイズを軽減し、豊かで美しい表現を可能にします。さらに圧縮した画像をもとに戻すことも可能(可逆性)という特徴があります。しかし、同時にJPEG 2000は表示するのにより多くのマシンパワーを使います。またサイズも、JPEGよりもサイズが大きくなってしまうケースがあるようです。
デジタルシネマ[18],公文書や芸術作品のアーカイブ[19],医療用画像の圧縮[20],業務用途の画像配信システム,監視カメラ,PDFファイル内の画像フォーマットとして広く使われていますが、ウェブ上では普及が進んでいないのが現状です。
JPEG 2000のブラウザ対応状況
JPEG 2000が普及していない理由として、主要ブラウザが対応していないことがあげられます。JPEG 2000のグローバルの普及率は17.4%です。サファリ以外のブラウザではほぼ実装されてん。そこで、JPEG 2000を使う場合は、未対応ブラウザ向けに、旧フォーマットの画像も用意しておく必要があります。このように工数が増えてしまうので、現実的には「JPEG 2000に対応する意味はあまりない」ということになります。
写真の表現力としては素晴らしいJPEG 2000なのですが、残念ながら普及が進んでいないのにはこのような理由があります。
JPEG XR
JPEG XRは、JPEG 2000よりも新しいjpegの後継フォーマットです。
JPEG XRは、そもそもマイクロソフトによってWindows Media Photoや、HD Photoという名前で開発されていたフォーマットでしたが(それが原因でJPEG 2000がWindowsに搭載されず、普及が遅れたという話もある)、その後JPEGの公式フォーマットとして認定されました。
JPEG 2000のブラウザ対応状況
しかし、こちらもブラウザの対応状況がイマイチです。
WebP(ウェッピー)
WebPとは?
WebPはGoogleが開発している次世代の静止画フォーマットです。ファイルの拡張子は「.webp」です。画質をそこなわないで容量を削減することができるのが特徴です。今回紹介したJPEG 2000, JPEG XRと比較してももっとも容量を削減することができるようです。
WebPのブラウザ対応状況
グローバルでは78%が対応しています。サファリが対応していないのがネックです。特にモバイルだとまだまだサファリのシェアは大きく、無視はできません。今確認したら日本向けに運営しているサイトは3割、米国向けに運営しているサイトは約4割がサファリでした。
次世代画像フォーマットへの切り替え方法
次世代画像フォーマットを使用する場合、単に画像フォーマットを変換して、アップロードしなおせばいいというわけではない!対応していないブラウザ向けに既存の画像も用意しておく必要があります。
次世代画像フォーマットへの切り替えの大きなネックとして主要ブラウザが対応していないということがあげられます。そこで次世代画像フォーマットを実装する時は対応していないブラウザ向けにHTMLタグを書く必要があり、工数が増えます。
影響の大きい大きめの画像のみ切り替えるか、WordPressなどのCMSを使っている場合、自動でフォーマットを変換してくれるプラグインがあるので、利用しましょう。
次世代画像フォーマットを使わない場合の処理
このように、「結構面倒くさい」次世代画像フォーマット。単に容量を圧縮したい場合は、フォーマットを変えずに、圧縮を行いましょう。また画像を適切なサイズにリサイズするだけでも結構いけます。
個人的には サファリがWebPに対応してくれたら、一気に普及が進む気がするのですが……。Apple対Googleの構図がここにもあるのでしょうか?(っていっても、Appleが開発した画像規格はないよね?)
今後も注目していきます。